ノベルティに関わる「景品表示法」の内容をわかりやすく解説!

こんにちは「大同至高」のライターチームです。

企業や商品のプロモーションを目的として「ノベルティ」を作製しようと考えている企業担当者の方も多いのではないでしょうか。ノベルティを配布する際には、「景品表示法」が適用されることが一般的であるため、作製時には注意が必要です。

この記事では、ノベルティと景品表示法の関係性・景品表示法の内容・景品表示法に違反した際の罰則について解説します。「景品表示法という法律を聞いたことはあるが、具体的な規則はよくわかっていない」と感じている方は、ぜひ参考にしてください。

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1.ノベルティで注意すべき「景品表示法」とは?

景品表示法の正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」であり、「一般消費者の利益の保護」を目的とした法律です。

消費者であれば、誰もが「より品質が高く、価格の安い商品・サービス」を求めます。しかし、事業者が商品・サービスに関して偽りの表示をしたり、過度に高価な景品類の提供を行ったりすると、消費者はそれに惑わされ、正常な購入判断ができなくなるでしょう。

そのため景品表示法は、「事業者の不当な顧客誘引を禁止すること」を目的として、以下2つの禁止事項を定めています。

不当表示の禁止
  • 優良誤認表示の禁止
  • 有利誤認表示の禁止
  • その他、誤認されるおそれがある表示の禁止
過大な景品類の提供の禁止
  • 一般懸賞による景品類の提供制限(最高額・総額)
  • 共同懸賞による景品類の提供制限(最高額・総額)
  • 総付景品の提供制限(最高額)

引用:消費者庁「景品表示法」

「不当表示の禁止」では、商品広告などに際して「実際よりも品質・規格が著しく優れている」「ほかの企業よりも著しく有利である」などといった、消費者に誤認させる表示を規制しています。例えば、カシミヤ混合率80%の商品であるにもかかわらず「カシミヤ100%」と表示することは、「優良誤認表示の禁止」に該当します。

「過大な景品類の提供の禁止」では、消費者へ提供する景品類に上限金額を設け、過度に高額な景品類の提供が行われないよう規制しています。例えば、「商品を買えば抽選で、ギフトが当たる」などのケースでは、商品の販売価格や予想される取引額に応じて、提供できる景品類の最高額や総額に制限が設けられています。

2.景品表示法の規制対象となる景品類の定義

消費者庁では、景品表示法に基づいて「景品類」を以下のように説明しています。

一般に、景品とは、粗品、おまけ、賞品等を指すと考えられますが、景品表示法上の「景品類」とは、

  1. (1)顧客を誘引するための手段として、
  2. (2)事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して提供する
  3. (3)物品、金銭その他の経済上の利益

であり、景品類に該当する場合は、景品表示法に基づく景品規制が適用されます。

引用:消費者庁「景品規制の概要」

ノベルティの配布も「顧客を誘引するための手段」と判断できるため、「景品類」として扱われるケースがほとんどです。ここでは、景品表示法で定められている「景品規制の3種類」に関して解説するため、ぜひ参考にしてください。

2-1.一般懸賞

一般懸賞とは、商品購入者・サービス利用者に対し、くじやゲームなどを行い、景品類を提供することを指します。なお、複数の企業・事業者が共同で実施する懸賞は「共同懸賞」と呼ばれます。

一般懸賞の具体例・限度額は、以下の通りです。

【一般懸賞の具体例】

  • くじ・抽選券など
  • 一部の商品に当たりとして景品類がついているケース
  • 優劣によって商品が提供されるようなゲーム・競技・遊戯

【一般懸賞の景品類の限度額】

懸賞による取引価格 景品類限度額
最高額 総額
5,000円未満 取引価額の20倍 懸賞に係る売上予定総額の2%
5,000円以上 10万円

引用:消費者庁「景品規制の概要」

偶然性・特定行為の優劣によって景品類を提供する場合は、一般懸賞に該当します。懸賞を使用して、ノベルティなどの景品類を配布する際は、限度額を超えないよう注意してください。

なお、以下に示す「オープン懸賞」に該当する企画は、景品表示法の対象とならないため、景品金額に制限がありません。

【オープン懸賞となる企画の条件】

  • 商品購入・サービス利用・来店などを条件にしていない
  • 新聞・雑誌・TV・Webなどで企画を広く告知している
  • はがき・Webサイトのフォームなどから、誰でも抽選に応募できる

2-2.共同懸賞

共同懸賞とは、複数の事業者が共同で行う懸賞であり、基本的な考え方は一般懸賞と変わりません。共同懸賞の上限額は、一般懸賞よりもやや高めの設定となっています。

【共同懸賞の具体例】

  • 地域商店街・ショッピングセンターなどでの福引き
  • 同業者が共同で行うフェアなどでのくじ引き

【共同懸賞の景品類の限度額】

景品類限度額
最高額 総額
取引価格にかかわらず30万円 懸賞に係る売上予定総額の3%

引用:消費者庁「景品規制の概要」

ノベルティを作製・配布する際は、基本的に事業者のみで行うケースがほとんどであるため、共同懸賞にあたるケースは少ないといえます。しかし、自治体・事業者を率いる立場として、景品類の用意が必要になった際は、共同懸賞の上限額に注意しましょう。

2-3.総付景品

総付景品(そうづけけいひん)とは、商品・サービスを利用したり、来店したりする人にもれなく提供する景品類を指します。「ベタ付け景品」とも呼ばれ、懸賞ではなく、対象者全員に景品類を配布する点が特徴です。

【総付景品の具体例】

  • ペットボトルについたおまけの商品
  • 展覧会の来場者全員に提供される商品
  • 来店時に加算されるポイント

※ただし、見本品・試供品などのサンプル品や、創業記念・オープン記念などで提供される記念品・粗品は該当しない

【総付景品の景品類の限度額】

取引価格 景品類の最高額
1000円未満 200円
1000円以上 取引価格の10分の2

引用:消費者庁「景品規制の概要」

ノベルティは、対象者全員に配布することが一般的であることから、総付景品にあたるケースが多いといえるでしょう。

なお、入店者に対して景品類を提供する場合の取引価格は、原則100円として設定されています。

出典:消費者庁「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」の運用基準について」

3.ノベルティで景表法に違反した場合の罰則

景品表示法に違反した場合は、行政指導や行政処分を受けることになるため、注意が必要です。

消費者庁は、景品表示法違反の恐れがある事業者に、事情聴取などの調査を実施する権限があります。実際に違反行為が認められた際には、当該事業者に弁明の機会が与えられた上で、行政指導が行われます。

行政指導で改善が見られないケースや、明らかな違反行為があったケースには、「措置命令」や「課徴金納付命令」といった処分が下されるため、注意してください。

3-1.措置命令

措置命令とは、違反した事業者に対して、主に以下の事項を命ずる措置です。

  • 違反事項を一般消費者に周知し、誤認を排除する
  • 再発防止策を実施する
  • 今後、同様の違反行為を行わないこと誓約する

措置命令日には、消費者庁のホームページに、当該事業者の名称や措置内容が公表されるため注意してください。

基本的には国が措置命令を下すことが多いものの、措置命令は都道府県も行うことができ、東京都・大阪府・埼玉県などで実際に出されています。

出典:株式会社日本消費者新聞社「景品表示法措置命令、19年度は55件 課徴金納付命令は17件」

また違反事業者には、自社が景品表示法違反を行った旨を新聞などに掲載し、消費者に対して周知徹底を図ることが求められます。

3-2.課徴金納付命令

課徴金納付命令とは、景品表示法違反などの課徴金対象行為に対して、国が違反事業者に金銭的不利益を課す命令です。課徴金額は、対象となる商品・サービスの売上額に3%を乗じた額となります。

ただし、以下の場合は例外として課徴金の納付が命じられません。

  • 表示の根拠となる情報を確認していたなど、相当の注意を払っていたと認められる場合
  • 課徴金の算定額が150万円未満になる場合

出典:消費者庁「景品類の制限及び禁止」

また、課徴金納付命令を行う権限がある機関は消費庁のみであり、都道府県に施行権限はありません。

3-3.刑事罰(懲役・罰金)

措置命令を受けたにもかかわらず、命令を無視して違反を続けた場合には、刑事罰が科されることがあります。2年以下の懲役、または300万円以下の罰金(法人は3億円以下の罰金)となるため、措置命令には必ず従いましょう。

出典:e-GOV法令検索「不当景品類及び不当表示防止法 第六章 罰則」

また、景品表示法の違反により第三者に損害を与えた場合は、損害賠償の必要が生じるケースもあるため、注意してください。

まとめ

ノベルティを作製する際には、景品表示法に注意しなければなりません。特にノベルティは、「一般懸賞」「総付景品」などに該当するケースが多いため、景品類の限度額を正しく理解しておきましょう。

また、景品表示法に違反した場合は措置命令が出され、消費者にも広く知れわたることから、会社のイメージが毀損してしまいます。課徴金納付命令も出されれば、金銭的な不利益も被るため、景品表示法を遵守した販促を行ってください。

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