クリアファイルのデザインを考えるときに知っておきたいこと
クリアファイルにまつわるあれこれ
こんにちは「大同至高」のライターチームです。
今日はクリアファイルのデザインについてお話します。
クリアファイルは正式には「ホルダー」といいます。これは日本ファイル・バインダー協会が定めているもので、「フォルダー」とは別の商品です。ホルダーが書類を持ち歩くためのファイルであるのに対し、フォルダーは書類を入れて保管するためのファイルであるという違いがあります。
クリアファイルは一般的な書類の大きさであるA4が主流となっていますが、A4の2枚分の面積を持つA3や、一般的なノートの大きさであるB5、B5の2枚分の面積を持つB4などもあります。このように紙の規格には「A」や「B」といったアルファベットが付きますが、これは規格のもととなる紙の大きさがA版とB版に分かれていることによります。A版は19世紀末のドイツに起源をもつ国際規格で、B版は美濃紙がもとになっている日本独自の規格です。
クリアファイルはとじ方によって名称が異なります。普通のクリアファイルはただ書類を入れるだけですが、クリップファイルやレールファイルはプラスチックの留め具を使って書類を綴じることができます。中仕切りやインデックスのあるクリアファイルは、書類を分類して入れることができるので重宝します。手提げ型や封筒型のものもあります。これらは手提げや封筒として使ったあと、クリアファイルとして使っていただける商品です。入れた書類の内容が読みにくくなるようなパターンを印刷したクリアファイルをスクリーンクリアファイルと呼びますが、これは個人情報を扱う方に特に喜ばれるデザインでしょう。また、筆記用具や定規、パスポート、チケットなどの収納ができるクリアファイルもあり、本当にさまざまなデザインができるようになっています。
クリアファイルの素材のあれこれ
クリアファイルをデザインする時、大きさだけでなく、素材をどうするかも考えなければなりません。クリアファイルの素材に一番よく使われるのは、ポリプロピレンというプラスチック素材で、厚さは0.2mmのものが一般的です。そのほか、再生PPというポリプロピレンを再生した素材や、再生PETというペットボトルを再生した素材、植物系生分解性プラスチックという植物成分から作られる素材があります。植物系生分解性プラスチックは、地中や水中に埋めると二酸化炭素と水に分解される素材です。環境に優しい企業であることをアピールしたいなら、再生PPや再生PET、植物系生分解性プラスチックで作るとよいでしょう。再生PPでないポリプロピレンも、燃やしてもダイオキシンを発生させない点では環境に優しいと言えます。
素材が違うと、透明度が違ってきます。ポリプロピレンや再生PP、植物系生分解性プラスチックは透明度が低く、再生PETは透明度が高いのが魅力です。ポリプロピレンや再生PPには、透明度の高いものもあります。素材の違いは柔らかさにも出ます。ポリプロピレンや再生PPは比較的柔らかく、次に柔らかいのは植物系生分解性プラスチックで、一番硬いのは再生PETです。
プラスチックでありながら和紙やフェルトのような風合いのデザインもインパクトがあっていいかも知れません。また、レンチキュラーレンズのシートを使うと、角度を変えることで絵柄を変更できる、立体感が見られるなどの効果が得られます。
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透明素材や
クリアファイルをデザインするコツ
クリアファイルは広告と違い、見てもらうだけでなく使ってもらうのが目的です。そのためにはどんな人たちにクリアファイルを配るかを考えなくてはなりません。例えば小学校の入学説明会の資料配布用としてなら、ランドセルに入るサイズで作成するのがいいでしょうし、旅行会社の販促品としてならパスポートを入れられるサイズがいいでしょう。社内の消耗品として使うならシンプルな社名入りのものを作ればいいのですが、社外の人に名刺と書類をお渡しする機会が多い部署なら名刺ポケットや名刺スリットの付いたものが便利です。キャラクターを売り込みたい場合はキャラクターの形に合わせたダイカットが適していますが、あまり特殊なデザインにするとコストがかさみますし、使い勝手が悪くなるので注意しなければなりません。
次に色ですが、市販のクリアファイルは鮮やかな色が多いので、パステルカラーやスモーキーカラーだと女性に喜ばれそうです。また、クリアファイルは透明な素材に透明なインキで印刷するので、白くしたいところは別途注文が必要です。また、白色の印刷を施すことで中に入れる書類の内容が見えにくくなるという効果もあります。
いかがでしょうか。日常的に使ったり、もらったりするクリアファイルを作るには、いろいろなデザインの要素があることがおわかりいただけたと思います。
あなたがオリジナルのクリアファイルをデザインする時に参考になれば幸いです。